1.葛根湯:1 番のカゼ薬
  
【構成生薬】葛根 8、麻黄・大棗 4、桂枝・芍薬 3、炙甘草 2、生姜 1『傷寒論』 【八綱分類】 表寒実証 【中医学的解説】辛温解表→表寒、表実 【効能又は効果】 自然発汗がなく頭痛、発熱、悪寒、肩こり等を伴う比較的体力のあるものの次の諸症。  •感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こ り、上半身の神経痛、じんましん。 【使用目標=証】 比較的体力のある人で、炎症性あるいは疼痛性疾患の初期、あるいは慢性疾患の急性増悪 期に用いる。 1.感冒などの熱性疾患では、初期で悪寒、発熱、頭痛、項背部のこわばり等があって、自然発汗を伴わない場合 2.疼痛性疾患では、局所の疼痛、腫脹、発赤などを訴える場合 3.患部が発赤、腫脹、強いそう痒感を伴う場合   【活用のポイント】漢方の風邪薬として知られ、ひき始めで、汗が出ず、後頚部がこわばる場合に用いる。頭痛や 肩こりにも有効。上記効能効果のように、いろんな疾患に用いられるが、要は、「頭頸部の表面や管腔の炎症で、 消炎鎮痛剤の投与対象となるほとんどの疾患」に有効である。ただし、麻黄剤であり、副作用で血圧上昇や頻脈、 動悸などが起こることがあるため、高齢者や高血圧、心臓病の持病がある人は注意が必要である。